わにぞう日記
日常のなかでいろいろと見たり考えたりします。でも、多くは忘却してしまいます。何かの時に思い出せるように。交流の中で意見が深められたり変わったりするのもおもしろいですね。
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よしりんを仲間として扱う護憲派は出てくるか
非正規雇用で働く女性の深刻な実態に関するテレビ番組に、当たり前の反応。小林よしのりライジングvol.84より。

 安倍政権の言う「女性が輝く日本へ」なんてものは完全なまやかしである。
 最初から「勝ち組」の女性だけが「輝く女性」として安倍政権の広告塔に使われるだけのことだ。
 結局のところ、女性登用を看板に掲げながら、実は男女共に強者優遇の勝ち組支援、男女共に貧困層切り捨てという政策に過ぎないのだ。


まったく同感である。この番組に出ていた学者は良心派だと思うけれど、結局その女性たちの自助努力を励ますばかりで、普通に暮らしたいと思うだけの思いにこたえる発想が十分でなく思えて歯がゆかったのを思い出す。

そして、日本の安全保障との関係でも貴重な論陣を張っている。時事ドットコムの記事より。

-小林さんの著作を読み、自衛隊に入隊した若者もいる。
 自衛隊員は優秀だし、日本のために命令があればどこでも行くという覚悟は立派だ。だからこそ無意味に、簡単に殺せないし、死地に追いやれない。自国防衛で亡くなったら英雄として扱えばいい。でも、侵略のレッテルがはられる戦争で亡くなるのはかわいそうだ。


僕はよしりんの立場にほぼ受け入れることができる。自衛隊が軍隊だからもう許せない、というのでは話にならない。そうではなく、自衛隊の本来の役割や、侵略戦争への加担や海外での軍事活動を許さないという本質を握り、それを許したくないと考えるよしりんのような良心的「保守層」を加えた共同を広げる必要がある。
今の解釈改憲策動の本質の一側面を、よしりんの言葉から指摘できるように思う。

日本の護衛艦と米艦が公海を並んで航行している時に米艦が先に攻撃を受けるのは、絶対あり得ない。そんな異常な設定で議論を急ぐ理由は、中国に対する恐怖しかない。尖閣諸島国有化以降の軍事的な挑発が怖くてしょうがないから、米国に守ってほしいというのが一番の理由だろう。


僕は同意できる。国際社会の侵略戦争への歯止めや、そのための集団的安全保障の仕組みを真摯にレスペクトする姿勢を持たない。だから中国が怖くて仕方がない、北朝鮮が怖くて仕方がない。韓国すら。だから盲目的に米軍に頼る。米国に覚えめでたい国になることに腐心する。依拠すべきものが見えない弱者のうろたえにすぎないのだ。
国際社会に正義を成立させようとするこれらの模索を「お花畑」と揶揄するのはやさしいが、これをそのように否定したとたんにもう何の展望もない弱肉強食の世界が広がるだけである。これは絶望の「リアリズム」。本当のリアリズムは、国際社会を実際に動かしている力をリアルに見る立場を言う。侵略戦争防止や大量破壊兵器の廃絶へ向けた「正義」を求める良識が、無視できない力を以て戦後世界を動かしてきた。僕は以下に続くよしりんの発言にとても勇気づけられた。よしりんはこの真のリアリズムを見つめている。

日米安全保障条約による「日米安保体制」という言葉がいつの間にか「日米同盟」にすり替わった。安保条約の第1条は国連中心主義をうたっているが、米国は気に食わない。一度、日米安保に戻る必要がある。侵略戦争をしないために建前でも国連中心主義は必要。個別的自衛権を強化して、自国防衛で最大限戦えるようにする。憲法改正するにしても、「侵略戦争はしない」という一文が絶対に必要だ。


この発想は秀逸だ。国連中心主義、あるいは、侵略戦争を違法とする国際社会のありようを尊重する立場を明確に表明しているのみならず、日本国憲法と安保条約にこの見地を見ている。

要するに、自衛隊を米軍による侵略戦争の手ごまとして使うのかどうか。国際社会の侵略戦争を許さない国際秩序を尊重するのかどうか。ここが問われている。

一つだけわからないのは、従軍慰安婦の問題でそこまで日本の立場を擁護できるのかということ。だが、それはわきに置いてでも、よしりんの立場を包摂した護憲論を組み立てられるはずだ。

この点は「自衛隊を活かす:21世紀の憲法と防衛を考える会」の射程に入ってくるものと期待している。

#追伸:「喜八ログ」さんにTBしました。改憲の問題でも、宇都宮健児さんのことについても、非常に共通点の多いブログだと感心しました。ぜひいつかリアルの世界でも協調できる日が来るとよいと思います。
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