わにぞう日記
日常のなかでいろいろと見たり考えたりします。でも、多くは忘却してしまいます。何かの時に思い出せるように。交流の中で意見が深められたり変わったりするのもおもしろいですね。
04 | 2017/05 | 06
S M T W T F S
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

石破さんに突っこんでみる
石破さんの「日本人のための『集団的自衛権』入門」を読んでみています。
p. 6の「どうすれば『戦争をしない』状況を合理的に作れるかを徹底的に考え抜い」ちゃったからこういう本を書くことになったんだろうなと思いました。本当にどういう状況の下でも戦争に巻き込まれないようにする合理的な結論は、いささか空想的だけれども世界に冠たる軍事大国になること。あらゆる危険に備えるだけの軍事力を持つことしかないのです。

さて、今日は二つほど突っ込んでおきたいと思います。

国際法上集団的自衛権は確立しているけれども、日本は集団的自衛権を行使できない。という解釈に、石場さんはどうしても納得できないようです。なぜかというと、「『持っているけれども使えない権利』などというものが本当に存在するのだろうか」という疑問を持っているからです。

あなたがJRの指定券を持って、指定された席に座っていたとします。その席に座るのは当然指定券を買ったあなたの権利であり、その権利の行使として実際そこに座っています。そこへ突然誰かがやってきて、「ここに座っているのはたしかに君の権利だが、しかし座ることはできないのだ。私に席を譲りなさい」と言われたとしたら、いったい何が何だかわからなくなりはしないでしょうか。(p. 71)


これで石破さんはわからなくなってしまったようです。でも、日本が今集団的自衛権を行使しない状況は、僕ら護憲派の認識としてはちょっと違う話なのです。

JRの指定券は持っているけれど、ちょうど自由席券を持っている親しい友人に出会った。指定券は持っているけど、積もる話をしたほうが楽しいよね。じゃあ、指定席に座る権利はあるけど、自由席に座っていこう。少し空いているし、荷物も空席に置けたりもするね。指定席に座る権利は行使しないことにしたよ。


こういうことにすぎません。何の不思議もない。「持っているけれども使えない権利」という言い方になっているので少し注意が必要ですが、「持っているけれども行使しない権利」があるのは当然です。
石破さんの主観の下で混乱が生じたのは、集団的自衛権を使えないことを、単なる制約、不自由としか見ないからです。そしてその背景には、軍事力を強くしなければ日本の安全は守れないと単細胞に思い詰めていることがあります。
少し違う角度から見ると、集団的自衛権を行使しないように憲法で政府(石破さん)を縛っている。これがとてつもない理不尽な制約に見える。ある意味正確に事を把握しているわけですね。

もう一つ。友人がヤクザにぼこぼこにされるのを助けられないこと=集団的自衛権を行使しないこと。という比喩が本当にお気に入りのようで、何度も出てきます。

友人と自分がヤクザに袋小路に追い詰められ、まずは友人がやられている、このままだと次は自分がやられるのが必至、という状況ならば、自ら戦う必要性が高くなると考えられます。
国際法における集団的自衛権の行使というのは後者のような場合です。(p. 88)


でも、実際に集団的自衛権が問題となってきたのは、ヤクザがいちゃもんをつけるような形のケースなのです。集団的自衛権はそういう風にも使えるから批判が絶えないのです。
なお、この比喩の使い方で一つ気づくところがあります。なぜこの状況下で「自分」がヤクザと戦うのか。これは「次に自分がやられる」からなんです。正義からきているのではないです。友人に対する義侠心も関係ありません。要は自分の安全だけが根拠です。本質的には常に一国平和主義の立場から考察する思想的枠組みです。
これも、石破さんが常に「合理的に」、感情や正邪を考慮に入れずに、国民の安全のみを最大の優先度に、問題を考え抜いてしまっているからだと思います。

こういう意味で一貫してはいます。だけれども、一国の安全保障の将来を背負う政治家としては、決定的に歴史の教訓や国際政治の叡智に基づく教養に疎すぎると思います。

また全部読んだ後、もっと全面的に意見を述べてみたいと思います。
スポンサーサイト

この記事に対するコメント

この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
→http://wa2zoo.blog8.fc2.com/tb.php/799-49dda1c8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

わにぞう

  • Author:わにぞう
  • 理系研究者です
    自転車で遠くに行くのが好きです
    ↑は、日本最南端の碑

最近の記事

TBポリシー

このブログは、言及をした場合にトラックバックを送るという原則を堅持します。ただし、このブログに対する非言及トラックバックは許容します。理由はこちら

ブログ内検索

バナーエリア




「キャプテン」イガラシ全国大会版アニメ化を
応援しています
「キャプテン」近藤版も期待しています

最近のコメント

最近のトラックバック

カテゴリー

リンク

このブログをリンクに追加する

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

RSSフィード

月別アーカイブ