わにぞう日記
日常のなかでいろいろと見たり考えたりします。でも、多くは忘却してしまいます。何かの時に思い出せるように。交流の中で意見が深められたり変わったりするのもおもしろいですね。
09 | 2017/10 | 11
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参議院選挙が終わって
参議院選挙の結果はほぼ予想通りだったといえる。民主党が政権交代後のさまざまな公約違反や無原則的な方針転換の報いを受けて後退。離れた支持は一部は自民に戻るもののそこにとどまるものは少なく、結局は「みんなの党」に回った。みんなの党は、公務員バッシングと小さな政府、新自由主義の徹底を打開策として掲げている政党。だから僕自身はまったく期待はしていない。むしろ社会に対する様々な不満を公務員一般に破壊的な形で向けさせ、公共的サービスを民間に移そうとすることだろう。こういう方向に展望を見出している人々にこたえるメッセージを、公務員の側から出すことが有効・必要なのではないか。余談だが、支配層の演出はそろそろ2大政党のシナリオから、2大政党プラス有望そうな第3極のシナリオへと移るのかもしれない。
結果で意外だったのは共産党の不振である。今回共産党は消費税増税の問題点や、結局財界の求める日本企業の国際競争力を強めることを口実として(「口実」と表現したのは、かならずしも国際競争力との関係もなんら立証されていないから)、法人税減税が消費税増税とセットに意図されていることを追及していた。論争としては最も重要な焦点を指摘していたと思うし、票は伸ばしてくるものと思っていた。

その点、今回共産党の選挙結果に対する反応は少しいつもと違っていたのが印象的である。

一、私たちは、今回の選挙結果を重く受け止めています。国政選挙での巻き返しにむけ、本格的な態勢構築をはかります。党綱領と大会決定にたちかえり、今回の選挙戦について、政治論戦、組織活動などあらゆる面で、どこにただすべき問題点があるか、前進のために何が必要かについて、党内外の方々のご意見・ご批判に真摯に耳を傾け、掘り下げた自己検討をおこなう決意です。


通り一遍の結論では終わらないという思いを持っているようだ。期待したいと思う。

政策論戦上の問題点を検討するうえでの視点をいくつか考えてみる。やはり全面的に正しいといえない、あるいはもっと汲みつくせるものがあるのに、主体的な問題としてくみつくしていない面があるのではないか。
一つには、共産党の議席がどの程度伸びたとき、どのような役割を果たすことができるのか、十分なわかりやすい提起をしてこなかったことがあげられるかもしれない。現在の日本の行き詰まりが厳しくなっているからこそ、かえってむしろ具体的にいったい何をしてくれるのかが問われる。不当性を追求するジャーナリズムのような役割のみで終わっていてはいけないのではないだろうか?
その点で、一定の勢力を動かしうる論理をいろいろなレベルで用意することが必要だろう。この点はまだまだ弱いように感じる。具体的には例えば、日本経済を米国の要求のままに改変する動きを食い止める幅広い協同を追求すること。あるいは、普天間基地の国外移転を支持する多様な合意のありようを追求することなどがあげられる。
関連して気になるのは、「日本経済の問題については財界言いなり、外交や軍事についてはアメリカ言いなり」、といった単純な二分法が目立ちすぎるように思うがどうだろう? 米国の圧力が経済問題と軍事問題の両方にまたがって全面的にかかってきていることが軽視されてはいないだろうか。
日本の様々な政治的潮流があるが、その多様性が大きくなっていると思う。重要なことは、大きな不一致点があっても積極的に協同を進めることだろう。
たとえば現在の自衛隊に対する見解や将来の自衛隊の在り方に関する見解。憲法9条を究極的には変えたいと思うのか変えたくないと思うのか。こういった違いは当面する大問題を前にすれば超えることが可能だ。ここを超えて9条を守ったり、軍縮を進めたり、普天間基地を国外移転させたりする非常に幅広い協同を、原則を明確にして提起できるような政治勢力は現状では共産党しか見当たらないのではないか。
共産党と社民党の共同、ということが語られる。それは大切かもしれないが、僕はむしろ上記のような保守派を含めた大共同を追求する中ではじめて展望の持てる協力がデザインできるのではないかと考える。

それから、「国民が主人公の政治」という言い方は情報量が小さすぎるのでやめたほうがいい。使う側からすると、共産党のイメージを変える切り札のように思っている場合があるようだが、こういう言い方だったら誰だってできる。情報が含まれていない。

組織的に元気がない、ということも言われるわけだが、これについては何ともよくわからないので言いにくい。ただ、こういう自主的組織の不振はあらゆる方面で広がっている。なんにしても企業体が大手をふるう。どんな組織でも、大学でさえもマーケティングリサーチを前提とするような風潮が、自主的な組織の発展を阻害しているように思う。人が自主的に集い、楽しいと思うことをする動きそのものを鼓舞していかないとどうにもならないのかもしれない。
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