わにぞう日記
日常のなかでいろいろと見たり考えたりします。でも、多くは忘却してしまいます。何かの時に思い出せるように。交流の中で意見が深められたり変わったりするのもおもしろいですね。
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自衛隊の「合理化」の論理とRMA
昼休みに食堂でよんだのだが、読売新聞によれば、陸上自衛隊の「方面総監部」の廃止が検討されているらしい。上にリンクしたネット上の抜粋記事を読む限りは、「冷戦時代の組織体制をいまだに維持している頭の固い自衛隊が、ようやく組織の合理化に乗り出した。これはテロ時代に備えるためだ。」という理解になるところだ。突っ込みどころは、「まったくなんてお役所的なところだ? 早いとこ新時代に備えろこの税金泥棒!」 となるか、あるいは「ようやく北朝鮮や中国からの侵攻に備える体制が整ったか。やれやれ」となるか、といったところだが、僕が新聞記事を読んだときと印象がずいぶん違うので気になった。実は、新聞記事の中には、以下のような記述(とあるホームページからの抜粋で示す)がある。

冷戦後、日本の安全保障環境は大きく変わった。テロやゲリラなどの対応や、国際協力任務にも迅速に対応する必要がある。そのため06年から陸海空の統合運用が始まった。政府の防衛省改革会議が15日に提出した報告書も、「現場部隊と中央組織との間にある多くの中間司令部を見直し、組織のフラット化(平板化)を図るべきだ」と求めている。今後は均衡重視の陸自の部隊配備を見直すことも必要になる。



この「フラット化」というキーワードは実は米軍の「情報化時代」に備えた組織体制の変革の重要な部分である。自衛隊と米軍との一体化の重要な一環だと捉える必要があるだろう。


ネット上の抜粋記事は以下のとおり。

防衛省は21日、陸上自衛隊が全国を5分割して担当している各方面隊をそれぞれ指揮する「方面総監部」の制度を廃止し、指揮・命令系統を一元的に担う「陸上総隊」を創設する検討に入った。

主に着上陸侵攻を想定した冷戦時代の体制を、テロやゲリラ攻撃などに備えて一本化し、機動力を高めるのが狙い。防衛省は、この陸自の組織改革を2009年に見直す「防衛計画の大綱」に盛り込みたい考えだ。

 一方、海上自衛隊は自衛艦隊司令官、航空自衛隊は航空総隊司令官に、それぞれ指揮・命令系統が一本化されている。新たに創設する「陸上総隊」はこれらを念頭に置いたものだ。

 陸自だけ各方面隊ごとに指揮・命令系統が独立していたのは、「着上陸侵攻に備え、方面隊ごとに完結した戦力を保持しており、各方面総監部による運用が合理的だ」(陸自幹部)との考え方があったためだ。

 しかし、今日は、テロやゲリラ攻撃などの脅威が現実的だ。新体制では、ゲリラ攻撃に対応するため07年3月に発足した専門部隊「中央即応集団」を格上げし、直接、陸上総隊に組み入れることも検討されるなど、機動的対処が重視されている。

 ただ、陸自内には、現体制の利点を主張する向きも多いうえ、総監部廃止に伴うポスト削減への警戒も強く、調整は難航も予想される。



結びは、「結局そうは言っても難しいんだよね」といっているように見せかけて実は、「頭の固い既得権益にしがみつく守旧派がいるよ。それをみんなで指弾して、自衛隊改革を進めよう!」 という意識を読者に与える常套的な暗喩である。

ところが、新聞に印刷された記事の内容は以下のとおりである。(「フラット化」のキーワードを使ってググり、とあるホームページで要約を見つけることができた。感謝。)

防衛省は21日、全国の陸自を5分割している各方面隊「方面総監部」の制度を廃止し、指揮・命令系統を一元的に担う「陸上総隊」を創設する検討に入った。主に着上陸侵攻を想定した冷戦時代の現体制を、テロやゲリラ攻撃に備えて一本化し、機動力を高める狙いがある。防衛省は、この陸自の組織改革を09年度に見直す「防衛計画の大綱」に盛り込みたい考えだ。

 陸自は全国を北部、東北、東部、中部、西部の5方面隊に分け、各部隊を個別に指揮する方面総監部(司令部)を設けている。一方、海自は自衛艦隊司令官、空自は航空総隊司令官に、それぞれが指揮・命令系統を一元化している。陸自に創設される「陸上総隊」はこれを念頭に置いている。

 陸自だけ5方面隊を残したのは、「着上陸侵攻に備え、方面隊ごとに完結した戦力を保有し、方面総監部の運用が合理的だ」(陸自幹部)との考えがあった。しかし、今日は、テロやゲリラ脅威が現実的で、07年3月に創隊された「中央即応集団」を格上げにして、直接、陸上総隊に組み入れることも検討される。ただ、陸自内部には、現体制の利点を主張する向きも多いうえ、総監部廃止に伴うポスト削減への警戒心も強く、調整は難航も予想されている。

 冷戦後、日本の安全保障環境は大きく変わった。テロやゲリラなどの対応や、国際協力任務にも迅速に対応する必要がある。そのため06年から陸海空の統合運用が始まった。政府の防衛省改革会議が15日に提出した報告書も、「現場部隊と中央組織との間にある多くの中間司令部を見直し、組織のフラット化(平板化)を図るべきだ」と求めている。今後は均衡重視の陸自の部隊配備を見直すことも必要になる。



ほとんど同じなのだが、重要なキーワードが入っている。「国際協力任務にも迅速に対応する必要がある」という部分と、「現場部隊と中央組織との間にある多くの中間司令部を見直し、組織のフラット化(平板化)を図るべきだ」という部分である。

ここで言われていることの本質を示すには、少し補足する必要がある。ここで国際協力任務とは、米軍との共同行動のことであり、組織のフラット化とは、米軍の進めている軍の高度情報化への対応のことである。フラット化をはじめとする高度情報化への対応が、米軍との一体化と不可分のものとして進行しつつあることは、たとえば「情報RMA(Revolution in Military Affairs)について」と題した自衛隊自身によるこのパンフレットを見てもよくわかる。この手の情報化、組織のフラット化が、米軍の優位性として、ラムズフェルドの得意げな表情とともにイラク戦争当時に頻繁に取り上げられ、持ち上げられたことは記憶に新しいところだ。イラク戦争の現状がその功を奏した姿なのかどうかはさておき。

今回の「自衛隊改革」の本当の突っ込みどころはこの辺りにあり、自衛隊の中の守旧派のあぶり出しなどしてみても、何にも出てこないだろう。
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