わにぞう日記
日常のなかでいろいろと見たり考えたりします。でも、多くは忘却してしまいます。何かの時に思い出せるように。交流の中で意見が深められたり変わったりするのもおもしろいですね。
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教育基本法に書き込まれれようとしている「愛国心」
教育基本法を改正して、愛国心を育むことを教育の目標とするという。近代民主主義の原則の立場から考えるなら、公教育の場において特定の価値観を子供に押しつけることについてはできるだけ慎重でなければならない。
というわけなのだが、何をもって「特定の価値観」と判断するべきかに関しては、案外明確ではない。実際、なんの価値も教えてはならないということにしたのでは、学校教育は成り立たない。科学的事実を教育することは当然認められなければならないが、その背後には科学的方法を重視する試されずみの哲学的立場がある。また、主権者となって社会を構成する人格を育成する上で必要な諸価値というものがあるはずで、これもどこまでが当然教えるべき価値観で、どこからが「特定の価値観」として慎重視しなければならないかについても、明確な境界を引くことは困難である。このように、教育を通じて子供に身につけさなければならない価値というものはやはりある。結局子供に教えるべき価値の範囲は相対的である。
なかでも今回問題となっている「愛国心」という価値観自体は本来非常に広いものにとらえることが可能であり、果たして日本の主権者を育成する上で一線を越えた「特定の価値観」だと断じることができるようなものであるかどうかについては、きわめて微妙だとわにぞうは考えている。愛国心といえば戦前の滅私奉公だ、という受け止めになりがちではあるが、国の将来を心配して世直しを志向するような愛国心だってあるのだ。「愛国心」とは本来かくも多義的なものである。
にもかかわらずわにぞうは今回の教育基本法の改定のうごきには反対だ。ただし、「思想信条の自由」というひとことに寄りかかる反対論には少し脆いものを感じる。あくまでも現実の動向と関連して反対の判断は基礎づけられる必要があると感じている。具体的に言う。東京都における「日の丸」「君が代」の教育現場に対する押しつけは「愛国心」教育の現実化した姿である。その手法において良心の自由を何ら尊重せず、その内容において国や国土ではなく国家を至上のものとする。これはやはり「思想信条の自由」に反しているし、わにぞうの想定する、主権者が身につけておいた方がよさそうな愛国心とは似ても似つかないものである。
今回の教育基本法の改正は、こういった一面的な「愛国心」教育を奨励する結果に結びつく可能性が高い以上、賛成するわけにはいかない。また、基本法に教育の目的として何らかの価値を明記するということの現実的機能が、このような教育現場の実態につながるということを考えると、教育の内容に関する法律的制約をできるだけ少なくし、市民社会や教育現場の合意のもとで問題を解決することの大切さが逆に理解される。
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