わにぞう日記
日常のなかでいろいろと見たり考えたりします。でも、多くは忘却してしまいます。何かの時に思い出せるように。交流の中で意見が深められたり変わったりするのもおもしろいですね。
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戦後教育のせいで子供はおかしくなったのか?
「教育と国家」高橋哲哉著・講談社現代新書
この本は実にいろいろな点で触発を受けるものであった。それは強い共感から、強い反発までを含み、とてもすぐに全面的な評価をかけるような気がしない。だから、少しずつ感じたところを書き留めていきたいと思う。
まず、近年の「少年犯罪の凶悪化」という「常識」について、それを覆す有力な反論を行っている部分について。確かに本日発表された犯罪白書もそれを裏付けている。この部分に対する共感の意見を述べておきたい。


教育に関する一般の認識は以下のような言説によって強く影響を受けていると感じられる。
「近年犯罪が低年齢化し、しかも凶悪化している。そしてそれは、戦後教育が自由を大切にし、人権を尊重する教育を行ってきたからだ。子供の規範精神が失われ、してよいことといけないことの区別さえできなくなり、犯罪の原因となっている。また、人権の尊重は子供の自我のみを肥大化させ、凶悪で自分本位の犯罪がいっそう増えている。云々。」
しかし、高橋氏がこの本の中で明瞭に指摘しているように、犯罪発生件数の統計等を見る限り、このような「少年犯罪の凶悪化の実態」なるものには、なんらの根拠を見いだすことができない。この点について具体的な数字をあげ、資料を提示して、論証している部分はたいへん貴重な内容であり、読む価値ありである。またいつか時間があるときにでも、いくつか引用を示しておきたい。
本日、今年度版の犯罪白書が発表されたようだ。NHKの昼のスタジオパークでの解説でもかなり冷静に、必ずしも少年犯罪が増加しているとは言えないことを指摘していた。しかし、近年は犯罪の背景が以前と比べものにならないほど暴かれるようになり、犯罪者は異形の理解不可能な存在であることがいっそう強調されるようになった。少年犯罪も同様の傾向があるため、近年の少年犯罪はいっそう理解不可能になっているかのように見える。しかし、本当にそうなのかどうか、冷静に見極める必要がある。
今回の犯罪白書に関する議論がきちんと冷静になされるかどうか、よく見ておきたいと思う。

すこし飛躍するのだが、「自虐史観」をしばしば非難する論者たちが、現代日本社会に対してはきわめて自虐的な議論を好んで用いていることが気になっている。現代日本において、日本人も若者も堕落しきっていることを口を極めて指摘し、そのような彼らにかつての戦争の時代の国民や若者を非難する資格があるのか、と問いかける。多くのまじめな人がこの問いかけに影響を受け、現代日本の現状へのうしろめたさもあって、歴史への批判をみずから封じ込めているようにみえる場合がある。これは実は現代日本人の直接的自虐である。現代の日本人・少年を否定することにより、戦争中のある種の青春を天まで持ち上げるのだ。また、自虐=自己否定の焦点は何故か、自由や人権・個人の尊厳の尊重といった近代民主主義の原則、あるいは戦後民主主義そのものに向かうのである。この手の自虐の構造あるいはメカニズムも、どうも気になって仕方がない。
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