わにぞう日記
日常のなかでいろいろと見たり考えたりします。でも、多くは忘却してしまいます。何かの時に思い出せるように。交流の中で意見が深められたり変わったりするのもおもしろいですね。
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障害者自立支援法に関する情報
先の国会の会期末のどたばたで廃案になった障害者自立支援法案が再度国会に提出された。どういう法案かというと、

この「原則1割負担」で、障害者は数少ない収入源である作業所に「利用料」を支払わなければならなくなる。

月1?2万円程度の収入にしかならない作業所に、月1万円あまりの「利用料」を支払う。こんなとんでもない話がまかり通るということが驚きである。(「障害者自立支援法」(きょうのできごと ?自分のための平和と、誰かのための平和と?)より)


というようなものである(この引用の通りかどうかはさておき、要するにどういうモノであるかはわかりますね)。これについて参考になりそうなブログをいくつか紹介しておく。
「先日、衆議院で可決した障害者自立支援法案に対するさまざまなブログの反応」(+ 駝 鳥 +)
駝鳥さんの視点で、多様なブログ上の反応を整理し、引用している。障害者支援に関わっている人たちの具体的な話にもふれることができる。
「真の「敵」は誰だ?@障害者自立支援法案」(Bewaad Institute @Kasumigaseki)
このブログは冷静・正確・良質な一流の経済分析でいつも感心させられているのだが、この話題に関する論評も例外ではない。冷静な言葉だが問題の背景に深く迫っている。

以下自分の意見を。
要するに障害者にも一割の応益負担をもとめるという内容である。「自立支援」の意味はどうやら、障害者が自立できるように、応益負担を課すことによって、経済的インセンティブを働かそうということらしい。僕はこういう発想には賛同できない。彼らは好きこのんで障害に甘んじているわけではない。それぞれが可能な枠の中で自立へもがいているのが現実ではないのか。時に自立への展望を見失うこともあるだろう。制度に甘えることだってあるだろう。甘えていいと言っているわけではない。そこから再び生きる喜びを見いだす道は、経済的インセンティブなどによっては決して得られないと言っているのだ。
この法案の論理は例によって、新自由主義の立場から、経済的な圧力によって人々が競争し、そのことにより社会が発展するという視点に貫かれており、この立場から考える限り、きわめて合理的な世界が開ける。あえて再度言うが、実に合理的だ。
[追記2005/10/05]:
いろいろこの法案について考えてみると、そもそも経済的インセンティブすら働きようもないし、したがって、新自由主義の立場に立ってみても、何らの合理性を持たないのではないか。という疑念を持つ。
経済的に言えば、共同作業所などに通って金を払うより、通わない方が得なわけで、自立へむけた努力をしない方が良いことになる。応益原則が適用されるわけだから、自立へ向けてさまざまなサービスを利用するよりは、無理をせず最低限のサービスで我慢した方がよいことになる。ううむ。ほんとかなぁ。

しかし、障害者支援などという矛盾に満ちた問題が、合理的な経済システムなどで片が付くわけがないのだ。人に対する人としての共感を基礎にした、経済的見返りなどは度外視した関係の元で、共生していくことに互いに喜びを見いだすことにこそ、本当の展望があるように思われてならない。その意味で、+ 駝 鳥 +さんが上記ブログ中で述べておられること

社会保障のあり方を決める意思決定には、希少な財源をいかに使うかという経済学のもつ価値判断が不可欠であるのに、私たちには効率性と公平性を結びつけるロジックをほとんど手にしていない。浪花節的に窮状を訴えかけるだけでは、行政の理屈に太刀打ちできないのは目に見えている。


に対してはこう言いたい。自由経済原理の枠からしか世界を見られないような経済人・官僚や学者たちの世界観にしたがって、効率性と公平性を結びつけるロジックなるものを無理やり作り出す必要はないのではないか。「『浪花節的な』ものへの共感を本当に失ってもいいのか」、と、改めて世に問うてみてもいいのではないか。と。
最後に、「障害者自立支援法案」(キューバサルサ・ダンス講師の、踊り、音楽、言葉なんかの「日記」かな)の以下の言葉で結びたい。

障害者と呼ばれる方々、出来るものなら自立したいという思いを抱えていない人はいないだろう。やろうとしても出来ない、だから障害を抱えているのだ。何故その方々に“自立”を前提とした法案を突きつけるのだろうか。この法案を急速に可決しようとしている裏は、何だ!?


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この記事に対するコメント
どうも
引用ありがとうございます。
「きょうのできごと」の執筆者らいおんです。

あのエントリはけっこう感情的に(扇情的に)書いたものなので、
たしかにまったくその通りというわけにはいかないでしょう(苦笑)
ただ、現実の一面を捉えているとは思っています。

郵政の陰に隠れて、報道されずにこういう法案が通っていくことには、
どうにもやるせなさを感じてしまいます。

追記:10月13日に我が大学で森達也氏の講演会を行います。
森さんのHPにある「モリフェスinWASEDA」です。
記事とは関係ないですが、リンクの中に公式HPがあったので。
【2005/10/06 01:43】 URL | らいおん #WE/xn6Vw [ 編集]

ありがとうございます
> たしかにまったくその通りというわけにはいかないでしょう(苦笑)
> ただ、現実の一面を捉えているとは思っています。
いえいえ。現実を十分捉えていると思います。駝鳥さんのページを見ているとよくわかりますね。どちらかというと、「疑い深い人」対策の書き方、です。
さて、森達也の講演会、紹介していただきありがとうございました。近かったら行きたいところです。やっぱり東京はいいですねぇ。彼についてはこのブログの早い方のエントリーでいくつか関連することを書いています。その時期ともかく乱読しました。すっかりファンになってしまいました。そのうちそのエントリーのトラックバックでもしましょうかね。
【2005/10/06 19:27】 URL | わにぞう #- [ 編集]


森さんの記事をアップしました。
講演会の内容あんまり関係ないですが・・・。
【2005/10/17 03:19】 URL | らいおん #- [ 編集]

はじめまして
障害者自立支援法案のことをたどっていて、たどりつきました

>そこから再び生きる喜びを見いだす道は、経済的インセンティブなどによっては決して得られないと言っているのだ。

まさに、そうですね。実をいうと、この法案に関してのブログとかを見るとまさに+ 駝 鳥 +さんが言われている

>希少な財源をいかに使うかという経済学のもつ価値判断が不可欠であるのに、私たちには効率性と公平性を結びつけるロジックをほとんど手にしていない。浪花節的に窮状を訴えかけるだけでは、行政の理屈に太刀打ちできないのは目に見えている。

というのが圧倒的に説得力を持ってしまうように思いました。しかし、わにわにさんが言われているように、インセンティブっていうのは単純に「ちゃんとやらなきゃ、困ることになるぞ」などという脅しでは決して生まれてこないというのは非常に当たり前のことのようで、なかなか見ることのできない視点でした。ほとんどは「こんな法案は困る」というような印象を与えるだけでして、これでは「困ることになるから働かなきゃ」という法案のロジックに取り込まれてしまっているのも同然になってしまうように思ったのです。
金儲けが幸せに直結する連中には確かにインセンティブは働くでしょう。しかしそこまで、したがって新自由主義のロジックの限界もそこまでって感じがします。

なんだか支離滅裂になってしまいましたが、とにかく、上に引用した一文にいたく共感しましたので、うっかりコメントなど書いてしまいました。
【2005/11/01 09:54】 URL | kuma #- [ 編集]

ありがとうございます
kumaさま、コメントありがとうございます。最近忙しくて反応が遅くてすみません(他の皆様にもお詫びしておきます)。
結局同法案は成立してしまいましたね。我々の懸念が証明されないことを祈りますが、そのためにもよく今後の成り行きを監視し、必要な改善がなされていくようにする必要があると思います。大切なことは僕たちが一度考えたことを忘れないことです。ブログはずーっと残りますから、自分の場合もこの点でかなり貴重なベースとなるように思います。
【2005/11/01 23:03】 URL | わにぞう #- [ 編集]


このことは、新聞でも見ました
【2005/12/21 10:30】 URL | ty #- [ 編集]


新聞ではない
【2005/12/21 10:31】 URL | ty #- [ 編集]


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