わにぞう日記
日常のなかでいろいろと見たり考えたりします。でも、多くは忘却してしまいます。何かの時に思い出せるように。交流の中で意見が深められたり変わったりするのもおもしろいですね。
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アルゼンチン債務返済問題
アルゼンチンの債務不履行問題の報道は米ファンド側の見方を一方的に伝えるものが多い。ということを、「赤旗」の報道から知りえた。

 アルゼンチンの債務返済問題をめぐり、債務再編に応じず全額返済を求める米投資ファンドの訴えを認めた6月の米最高裁判決について、世界の100人以上の経済学者が7月31日、判決は「モラル・ハザード」(倫理の崩壊)を招くと批判し、米議会に対し、国際金融市場への悪影響を緩和する法的措置を取るよう求める連名書簡を送りました。

 ノーベル経済学賞受賞のロバート・ソロー氏(マサチューセッツ工科大学名誉教授)やプリンストン高等研究所のダニ・ロドリック教授らが呼び掛けたもので、米シンクタンク経済政策研究所(CEPR)が発表しました。

 書簡は、債権者の9割以上が再編に応じているなかで、投機を目的とする一部の米ファンドの主張を認めることは「交渉する道を選択した他の債権者の既存の合意まで破壊する」と強調。こうした事態を許せば「国際金融市場の機能に甚大な悪影響を与えうる」と懸念を示しました。

 また米ファンドは、再編に応じなかった債権者から二束三文で債権を買い集め、債務全額の支払いを受けて大もうけしようとしていると批判。こうした手法は「金融の不安定化」を招くと指摘しました。

 CEPRは「アルゼンチンを債務不履行に陥れた米最高裁の判決は誤りであり、金融に打撃を与えるものだという見解が経済学者の間で広く共有されている」と強調しています。



アルゼンチンの10年以上前のデフォルトをネタにアルゼンチンという主権国家を脅迫する米ファンドの行動は、政治<経済という立場から見るとわからないことはない。アルゼンチンは確かに2001年までに経済的な失敗をした。そのためにアルゼンチン国債の債権者はいつまでもアルゼンチン政府に債務の全面履行を求めることは可能だ。米ファンドはここに目をつけてこれらの債権を安価で買い付け、高い利益を得ようとしている。政治<経済の立場から見るとこういった行動には一理ある。こういう観点から見ると、デフォルト後の再編は政治のわがままに過ぎない。
だが、今回の米ファンドの立場を認める米裁判所の立場を認めると、今後国家の失敗におけるあらゆる国債の整理が不可能になる。つまり経済のメカニズムに従属した政治の完成。政治<経済の帰結だ。
だが、政治とは主権国家、すなわち人の自由そのものを体現しているものだ。主権国家が経済を時にはぶっちぎって物事を決める権利を持っていなければ世界の人々はグローバル経済の奴隷になってしまう。TPPもまさにこの構図。政治<経済の倒錯を拒絶する必要がある。

ところが、政治>経済という論理を含みこんで状況を伝える日本の報道は驚くほどにない。これは偏向ではないだろうか。僕も「赤旗」の記事を見て初めてこの問題の本質に気づかされた。それまでの印象は、アルゼンチンが返し切れない国債の負債を抱えるに至り、裁判にも負けて返済を迫られデフォルトに追い込まれた、というようなもの。
本質は違う。アルゼンチンが2001年に国債のデフオルトに陥った際に92%の債権者の同意を得てその再編を基本的に果たした。アルゼンチン国民はこのような危機を招いた新自由主義政策を清算し、新たな自主独立の経済運営を開始し、そして10年以上が経過した。ところが最近になって米ファンドが残る数%の債権者から安価で債権をかき集めて、2001年時点での国家の約束をネタに、アルゼンチン政府から多額の利益を得ようとした。米国の一裁判所がこれに対してお墨付きを与え、国家を超えてアルゼンチン政府の債務返済口座を凍結に追い込んだ。アルゼンチン政府は2001年以降の政治的対応を継続する権利を主張して譲らなかった。ファンド側のお友達である格付け会社が当然ながらデフォルトと認定してアルゼンチンに攻撃を仕掛けている。ということだ。

アルゼンチン政府には、このような米ファンドの要求には応じる必要はない。政治>経済の論理を守る必要がある。日本の報道だけ見ていると一切見えないが、この流れは、中南米を含む世界の新しい大きな流れとつながっている。(これも「赤旗」の報道から。)

 ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの新興5カ国(BRICS)は16日、ブラジルの首都ブラジリアで南米諸国連合(UNASUR=南米12カ国で構成)との首脳会議を開きました。
<略>
 債務不履行(デフォルト)国債の支払いをめぐり米司法当局と協議を続けているアルゼンチンのフェルナンデス大統領は、既存の国際金融機関がヘッジファンドなどに牛耳られていると指摘し、「開発銀行の設立はこの状況への適切な回答だ」と歓迎しました。

 同大統領は、大もうけを狙うヘッジファンドがアルゼンチンと同じようなケースで他の国々も攻撃する可能性があるとし、「公正で平等な新しい国際金融秩序が必要だ」と強調しました。コロンビアのサントス大統領によると、会議はアルゼンチン政府に全面的な支持と連帯を表明しました。



TPPを絶賛する安倍首相は中南米で「法の支配」なるものを振りかざしながら、気持ちの悪い美辞麗句を並べた演説を続けた。米国の押し付ける政治を社会の下請けとしたい新自由主義からの決別の力強い流れを形作りつつある中南米の空気と衝突する演説をしていることについて、彼は気付かないだろうな。
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