わにぞう日記
日常のなかでいろいろと見たり考えたりします。でも、多くは忘却してしまいます。何かの時に思い出せるように。交流の中で意見が深められたり変わったりするのもおもしろいですね。
12 | 2011/01 | 02
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TPP参加騒動の本質をみきわめる
かつて自分はTPPは許さないと言った。国民世論はそれでも圧倒的なTPP推進賛成だ。なぜか。
おそらく理由は二つ。
日本経済の不調に業を煮やした世論が、「平成の開国」のフレーズに一縷の望みを託していること。溺れる者は藁をもつかむということだ。致し方ない面はあるが、こんな話にコロリといっているようでは自分の首をまた締めることになることに、そろそろ気づくべきだろう。そしてもう一つは、日本の農業だって競争力があるはずだ。という開き直りの議論。政府本体はむしろこちらを正面に掲げている。昨日はNHKも沖縄のゴーヤの香港への売り込みを例に挙げ、関税障壁撤廃キャンペーンに熱心だ。
現日本政府の本体は、経団連の立場を代弁した、前原のような、確信犯的に農業をつぶして当然というような立場からのTPP参加論である。上記の二つの理由は両方とも経団連の手先となったマスゴミの誘導によって作られた世論だ。
我々はTPPについてもっとしっかり理解するべきだ。その点では、西部邁ゼミナールでの中野剛志氏の解説がお勧めである。特に、日本の停滞を打ち破るためのTPPだと思っている向きは見てもらいたい。
「平成の開国」というけれど、「明治の開国」で先人が命がけで獲得したのが関税自主権だったのだ。それをぐずぐずと放棄することがなぜ「平成の開国」なのか。立ち止まってよく考えてほしい。それから、ゴーヤについての詳しいお話をしてくれるのなら、なぜ圧倒的多数のコメ農家や、すでにEUを超える大規模化を果たしてきた乳牛農家の苦境を打破する素晴らしいお話を説得力豊かに語ろうとしないのか。農業と地域が崩壊すれば、日本は基盤を失い、本当に沈没するだろう。TPPはそういう問題なのだ。幻想を持って決めていいものではない。

関税撤廃、大規模農業の効率性、ドル安、賃金下落という4つの要素を乗り越えられる農業構造改革が思いつく頭脳があるなら、関税があっても韓国に勝てる製造業を考えろと言いたいです。


べつのインタビューで中野氏はこう語っているが、実に説得力がある。

こういう官僚の現状について中野氏も疑問を投げかけていた。あらゆる面で、官僚に期待することもできないようだ。やはり下から変えていくしかないのだろう。それにしても、中野氏も僕の注目する論者の一人だ。さすがいいことを言ってくれる。
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「デフレの正体」
正月に「2011日本の生きる道」というNHKの番組に出演していた藻谷浩介氏の本「デフレの正体」を読んでみた。
この番組はどちらかというと突っ込みどころ満載を期待して観たものであった(といっても寝ながら耳だけで聞いたという状況で、誰が何を話したのかはよくわからない・・(^^;のであるが・・・)。
寝ながらだったのだが、思いのほかこれまでの「要するに国際競争力を」一辺倒の経済展望から離れて、袋小路に陥った現状をいかに変えるのかについて、真剣な思考の後を感じられる解説が多かったという印象があった。そこで、この番組に出ていた藻谷氏の本を読んでみたのである。
人口の波の問題は確かに重要である。ここでどのような選択をするか。やりようによっては方法はあるかもしれない。だが、これまでの「要するに国際競争力を」といった「経済の常識」を乗り越える必要があるというメッセージを感じられた。「お受験エリート」の方法論の限界指摘も印象的だった。全体として強く共感できるものを含んでいる。

国際競争のデッドレースの中で疲弊するのではなく、内需拡大をどのように実現していくのか。ここに踏み出す知恵を出し合うことがものすごく重要な局面にあると思う。福祉の充実とか、格差の解消、軍事費削って教育・福祉に。といった、言い古されてきた「左翼」の主張とはあちらこちらでぶつかり合うところもありそうだ。だけれども、真摯な探求を僕は感じるし、高く評価したい。
「左翼」の側も、これまでの定型の「安全な」主張にとどまるのではなく、本気でどのような未来を実現するのか、藻谷氏のような人々ともタブーなく意見を交換する姿勢を見せてほしいと切に思った。

自分の読後感を書いたので、他の人のブログも読んでみた。かなりポジティブな意見が多い。池田信夫氏のブログにはむしろ事実誤認(高齢化と生産年齢人口の減少の深刻さにたいする過小評価や、あいかわらずの成長信仰)を感じられたのに対して、一般読者が素朴にその価値を認めているところが面白い。
生産年齢人口の減少の問題と、内需のどうしようもない低下。ここをどう解決するかが大切だ。との藻谷氏の問題提起は正当だと思う。解決策は一朝一夕には見つからないかもしれないけれども、相も変らぬ国際競争力一辺倒の経済論の袋小路からの脱出の方向を示しているのではないだろうか。

基本的に経済音痴な自分の目を少し鍛えられるかな、と思ったのは、「付加価値」を見る視点を示してくれていたことだ。「生産性」や、「売上」や、「利益」といった、僕のような素人は無条件にポジティブだと思ってしまう視点とはどうもかなり違うものとして「付加価値」という概念があるようだ。企業、あるいは経済活動が本当に目標のするべきものはこの「付加価値」だ、という主張があるようだ。一度よくこの言葉の定義を確認しておきたい。

ちょっと自分の研究との関係を話すと、「絶対数を忘れて率にはまり込む」といった弊害は、やっぱり我々の分野でもよくあることだ。時系列はすぐに平均からのアノマリーにしてしまって平均値を忘れ去り、そのうえ標準偏差で割り算をして「標準化」したと喜んで変動のスケールを忘れる。経済のみかたについても、同様の問題点があるのだと、面白いと思った。

参考になったブログをあげておく。
chimao_fukuのブログ―デフレの正体、を読む
はんわしの「評論家気取り」?「デフレの正体」を読む
そとづらパパのナイスパパへの道―デフレの正体 経済は「人口の波」で動く(読後雑感)
タオを求めて―デフレの正体―経済は人口の波で動く
ありがとうございました。

ビデオニュース・ドットコム―データでみる日本経済の本当の病状
もよかった。本の中身の一部を改めて思い起こさせてくれるよいまとめになっている。


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わにぞう

  • Author:わにぞう
  • 理系研究者です
    自転車で遠くに行くのが好きです
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